【週刊文春】有名人のゆるい似顔絵の簡単な描き方

20年以上、林真理子さん連載『夜ふけのなわとび』で挿絵を描かせていただいております。有名人のかたの似顔絵も多く、タッチは流行の「ゆるイラスト」です。私の持ち味は「ゆるイラスト」の中に「へたうま」全盛期のなごりがあるところ。それでは今回は、文春の似顔絵と、簡単な描き方やコツも一緒にご紹介したいと思います。

椎野カロリーナさん

「第56回ミス日本コンテスト」でグランプリに選ばれた椎野カロリーナさんです。

「ゆるイラスト」のコツは自分が一番得意な顔の絵に似ているかたを描くこと。私の場合は少女漫画の影響が大きいのでお姫様系のかたは、ヘアメイクと衣装をアレンジするだけでゆるゆるっと描くことができます。

リアルに表現しようとすると、似ていたとしても可愛さや楽しさが消えてしまうので、ご本人さまにも喜んでいただけるように心がけています。

 

阿部サダヲさん

『不適切にもほどがある!』の阿部サダヲさん。

まず、丸い輪郭を描いて、次に大きな黒目は招き猫の眼のように。まぶたは少しつり上げます。丸みのある鼻、唇はダイヤモンド。バランス見ながらシワを描き足します。

マキタスポーツさん

マキタさんはもっと濃い印象なんですけど、パーツをはっきり描いたらパンチが出過ぎてしまい、林さんのお話の感動のシーンをじゃましてしまいそうだったので、スッキリと仕上げさせていただきました。

卵型の輪郭にギターと帽子とお髭があればマキタさんの完成です!

篠山紀信さん

まず四角い輪郭に、ワイルドなヘアスタイル。パーツは小さめにして中央に寄せ気味に配置。眉と目尻が下がって、鼻は矢印。笑い声が聞こえてきそうな口元は、口角を丸くすると篠山紀信さんに!

イベントの集合記念撮影で、篠山紀信さんに写真を撮っていただいたことがあります。こんな風に手を上げて魔法のように楽しませてくれて、みんな素敵な素敵な笑顔になりました!紀信さん、ありがとうございました。

直木賞の河﨑秋子さんと万城目学さん

直木賞受賞の河﨑秋子さんと万城目学さん。おめでとうございます!

お二人とも公家顔でいらっしゃるので、パーツは同じです。受賞記者会見の時のお写真を参考にさせていただきました。なるべく線を少なくシンプルにささっと描いて、髪型で違いを表現させていただきました。

 

川上陽子外務大臣

目力、濃いめのリップ、スタイリッシュな髪型が川上陽子外務大臣の魅力。政治家ファッションとシャキッとした姿勢も。後ろの麻生さんはスネ夫の口元を参考にさせていただきました。

ライオネル・リッチーさん

人数が多いので、ライオネス・リッチーさんの「ゆるいラスト」のコツをご説明いたします。まず、面長の輪郭、おでこは狭くて目は思い切って実際よりも離れ気味に。他のパーツは抑えめにして完成!

最近はiPadで描くことが多いのですが、ウィ・アー・ザ・ワールドを聴いていたら肉筆で描きたい思いが湧き上がり、久しぶりにサインペンで描かせていただきました。

まとめ

今回は世界中の有名人のかたの似顔絵を「ゆるイラスト」でご紹介しました。いかがでしたでしょうか。

「ゆる似顔絵」の簡単な描き方

1.まず輪郭を決めます。丸、卵、四角、三角、ベースボールなど近い形をゆるっと描きます。

2.次に、一番印象的なパーツを可愛くデフォルメして、他のパーツは抑えめに。

3.ヘアメイクと衣装など加えていき完成です!


似せようと頑張りすぎるほど可愛くない絵になっていきがちです。そういう時は、紙ナプキンやコースターに描くと体の力が抜けてリラックスしたゆる似顔絵が描けます。どうしても難しい場合は、そのかたの魅力的なところを3つ見つけてください。それらの魅力をキラキラするように表現すると、雰囲気で似顔絵を描くことができます。

新入生歓迎会などでぜひ、挑戦してみてくださいね!それでは次回もお楽しみに♡